共産主義は素晴らしい、か?
最近、日本共産党の幹部から共産主義や社会主義の素晴らしさを語る場面が増えた。
マルクスやエンゲルスが描いた本来の共産主義のあり方は、階級社会を解放し自由で豊かな(経済的、精神的)な社会を実現するというものだった。
その思想ゆえに20世紀の初めから半ばにかけて、東欧や東アジアを中心に多くの国が社会主義国となり、資本主義国内でもこうした考えを支持する人が少なくなかった。
しかし、ソ連崩壊が示すように実態は理想とは大きく食い違い、消滅していった国が多数を占めた。
現在、社会主義国を標榜するのは中国、ベトナム、ラオス、北朝鮮(共産主義は放棄してる)、キューバのみであり、いずれも独裁国である。
いま共産主義の素晴らしさを語るなら、社会主義や共産主義を目指した国が、なぜ似ても似つかぬ国に変貌してしまったのか、その点の解明がなければ説得力がない。
旧ソ連については主にスターリンによって歪められたという指摘があるが、では他の国ではどうなのか。例えば中国はどこで道を間違えたのか、あるいは最初から間違えだったのか、その所は疎かにされている。
更に言えば、社会主義を標榜した国が揃いも揃って道を誤ったのはなぜか。
そこを抜きにしては、今日の日本で社会主義や共産主義を広めるのは無理がある。
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