経済・政治・国際

2021/09/19

「能ある『高』派 爪を隠す」

「東洋経済ONLINE」4月15日付に、次の様な書かれている。
私は、ここのところの高市氏に対するネット民たちの熱狂ぶりに、ただならぬ空気を感じてきました。
ヤフーニュースのコメント欄は、彼女を「救世主」とばかりに崇め奉るコメントであふれかえり、ネットユーザーに聞いた「次の総裁は誰がふさわしいか」というアンケートでは、高市氏がトップに立っています。

「日刊ゲンダイDEGITAL」9月18日付には、次の様な記事がある。
英タイムズが高市氏を特集した記事のタイトルは「右翼の強硬派が日本初の女性首相になりたがっている」。「かつてヘビメタバンドのドラマーだった」と経歴を詳しく紹介し、高市氏がヒトラーの選挙戦略に賛意を示したり、ナチズムを信奉する極右団体の男性と写真を撮ったりした過去を書き連ねている。

「ナチズムを信奉する極右団体の男性と写真を撮った」というのは、2011年に、ナチス・ドイツを信奉するネオナチ系の日本の市民団体「国家社会主義日本労働者党」の代表である山田一成と高市が、日本国旗の前でツーショット写真を撮影していたことが、海外のマスメディアで報道された件だ。
この件について高市は、記者会見で「所属団体や思想信条がわかっていたら、会わなかった」と主張した。しかし、面識のない一般の人が国会議員といきなり面会することは不可能だろう。紹介者、あるいは秘書の取次がなければ会えない。面会者の素性を全く知らかったとは思えないし、「類は友を呼ぶ」だったと推測する。
「ヒトラーの選挙戦略に賛意を示した」というのは、高市が1994年の書籍『ヒトラー選挙戦略』に推薦文を寄せていたという件だ。高市は、同書への推薦人として「著者の指導通り勝利への道は『強い意志』だ。国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ!」と書いていたとされる。本書はその後発禁となり、高市の事務所は「推薦文については記憶が無く、コメントできない。本人も著者を知らない」と回答した。
それ以外にも高市は、2013年に東日本大震災の影響で停止していた原子力発電所について、再び稼働させるべきと主張し、「福島第一原子力発電所事故で死亡者が出ている状況ではない。」などと述べた。この発言について与野党から批判の声があがり、高市は「福島の皆さんが辛い思いをされ、怒りを持ったとしたら、申し訳ないことだった。お詫び申し上げる」と謝罪し、「私が申し上げたエネルギー政策の全ての部分を撤回する」と述べた。
歯切れのいいトークと笑顔で、高市は熱狂的な支持を集めているようだが、「能ある鷹は爪を隠す」の理(ことわり)あり。

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2021/09/16

八代英輝弁護士の悪質さ

以下は、「Jcastニュース」2021年9月16日付の記事より引用。
大手食品メーカーのキユーピーが、スポンサーを務めるTBS系の情報番組「ひるおび!」のCM放送を見合わせた。2021年9月14・15日の放送への対応で、キユーピー広報によれば、今後についても検討中だという。
番組をめぐっては、コメンテーターをしている八代英輝弁護士が13日の放送で共産党への発言を謝罪したばかりだった。
八代弁護士は、衆院選での野党共闘を特集した9月10日の放送で、「共産党はまだ『暴力的な革命』っていうものを、党の要綱として廃止してませんから。よくそういうところと組もうって話になるな、というのは僕には個人的には感じますね」とコメントした。
これに対し、共産党の志位和夫委員長はツイッターで同日、「共産党は暴力的な革命を廃止していない」といった虚偽の発言があったとして、同党がTBSに抗議し、謝罪と訂正を求めたと明かした。スポーツ紙などの報道によると、TBS側も、「共産党の綱領には記載がなく、発言は誤りでした」と取材にコメントしたとし、13日の放送で対応するとも説明した。
この件について、13日の放送では、番組アナが「日本共産党の綱領にこのようなことは書かれてありませんでした。訂正してお詫びいたします」と八代弁護士の発言について謝罪した。
続いて、八代弁護士が発言し、政府が20年6月に共産党は暴力革命の方針と認識しており破防法に基づく調査対象だとする答弁書を閣議決定したことを元に、「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした」と釈明した。
そのうえで、「一方でですね、日本共産党はそれを度々否定していることも併せて申し上げるべきでした。申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。続けて、「テレビで発言する者として、今後はより正確にバランスに配慮し言葉に責任を持っていきたいと思います」と改めて頭を下げた。
この放送後、志位委員長はツイッターで、八代弁護士の発言について、「虚偽発言への撤回・謝罪になっていない」と批判し、党からもTBSに改めて謝罪と訂正を求めたと報告した。
(中略)
キユーピーの広報部は15日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように答えた。
「いろんなご意見をいただいており、社内で検討した結果、14日のCMは見合わせました。代わりにACのCMが流れています」
15日のCMも提供しなかったことを明らかにしたが、見合わせた理由については答えられないとした。「今後については、どうするか検討中です。広告代理店を通じて進めていきます」と話している。

八代弁護士の発言のポイントは、共産党が暴力革命を党の綱領としている、という点だ。これは明らかに虚偽である。ひるおびの番組アナが「日本共産党の綱領にこのようなことは書かれてありませんでした。訂正してお詫びいたします」と謝罪したのは当然のことだ。これに対して八代は、「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした」と釈明している。しかし、閣議決定では「政府が20年6月に共産党は暴力革命の方針と認識しており」としているが、暴力革命を党の綱領としているとは書いてない。従って八代の発言は弁明にもなっていない。さらに、「日本共産党はそれを度々否定していることも併せて申し上げるべきでした」「今後はより正確にバランスに配慮し言葉に責任を持っていきたいと思います」としているが、これでは虚偽を認めたことにはならない。謝罪より、むしろ開き直りに聴こえる。
国際弁護士の八代英輝が、共産党の綱領を知らずにこうした発言をしたとは思えない。この放送前に、立憲民主党と共産党などが市民連合と政策協定を結んでいて、それを牽制するために承知の上で虚偽の発言をしたものと推察する。内容はともかく、「共産党は怖いというイメージ」をTVを通じて流せればいいわけで、彼の目的は十分に達成したことになる。
八代の今回の発言は、言論テロともいうべき悪質なものだ。

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2021/09/06

「コロナ対策国会」を開け

7月16日、野党4党は憲法53条に基づく臨時国会召集要求を提出したが未だに自民党は開催に応じようとしない。この間、東京オリパラの開催中でありず、国会議員たちもヒマだったろうに、与党は国会を避けていた。9月に入ると自民党の総裁選があり、このままでは3ヶ月近く政治空白が続くことになる。コロナ感染対策は行政にとって重要課題であるのは勿論のこと、立法府においても重要課題だ。
日本国憲法では、「内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いずれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない」と規定されている。内閣が召集を決定しなければ憲法違反となる。その言い訳として、政府は期限が明示されていないことを挙げているが、条文の精神からすれば速やかに開催すると解釈するのが妥当だろう。その代わりとして閉会中審査が行われたが、決議できないのだから国会の役割は何も果たしていない。
2017年に安倍内閣が臨時国会を先延ばしにし、国会開催と同時に解散した前例がある。これに倣って今回も自民党としては、新総裁の選出ー首班指名ー国会解散・総選挙、というスケジュールを考えているだろうが、これでは自民党による政治ショーの直後に総選挙が行われることになり、フェアーではないし、国会がその役割を果たさぬまま終わってしまう。
特に安倍政権から以降、憲法に立脚した政治=立憲制を否定する動きが目につくが、これでは「自由民主党」の名が泣く。

月刊誌「選択」9月号の巻頭インタビューで、塩崎恭久元官房長官が質問に答えている。
①「大規模感染症流行時の国家ガバナンス改革」を提言し、自民党内では通ったが、政府には無視された。
②政府が「原則自宅療養」という方針を打ち出したのに、自民党内で反対の声をあげたのは自分だけだった。
③感染症について、政治も行政も学会も、有事への準備を疎かにしてきた。
④新型コロナに関する論文が数が少ないを見ても、日本の劣化は明らかだ。
⑤PCR検査について、「いつでも、どこでも、何度でも、無料」が世界の趨勢になっているのに、日本では未だに実現していない。
⑥原因は、政治が科学を大事にしないことが一因だ。専門家の意見を聞いても、オリンピック開催の様に「結論ありき」で進めている。
⑦宿泊療養か野戦病院という最低ラインを死守しないと、国民の命は守れない。
⑧政治の失敗をこれ以上繰り返せば、日本はボロボロになる。
こういう人が総裁になって欲しいと思ったら、今期で政界を引退してしまうんだね。

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2021/09/04

「過信」と「楽観」が命取りとなった菅首相の退陣

先月行われた横浜市長選で当選確実となった山中竹春氏の陣営の開票センターで、山中氏を支援した横浜港ハーバーリゾート協会の藤木幸夫会長(ハマのドン)は「菅も今日あたりやめるんじゃないの? やめないとしょうがないだろう」と話した。その予言は当たった。
菅義偉首相は8月3日の党臨時役員会で、総裁選に立候補しないことを表明した。新型コロナウイルス対応への世論の不満などから内閣支持率が下落する中、党内で「菅離れ」の動きが広がり、総裁再選は困難と判断した。安倍晋三前首相の辞任を受け、昨年9月16日に発足した菅政権はわずか1年余りで幕を閉じる。菅は役員会で、不出馬の理由について「新型コロナの対応に専念したい」と説明し、予定していた内閣改造・党役員人事は撤回する方針を示した。これで安倍ー菅と、政権投げ出しが二代続いたことになる。「新型コロナの対応に専念したい」からと政権を投げ出すのも変な理屈だ。首相の時にできなかったことが、一議員になってから出来る筈がない。
理由は、政策や政治姿勢が国民の支持を得られなかったことと、自民党内からも「菅おろし」の声が拡がったことだ。そのきっかけとなったのが、先の横浜市長選だ。菅はかねてから「影の市長」と呼ばれ、横浜市には圧倒的な影響力を持っていた。今回の市長選では、大臣を辞して立候補した小此木八郎を支援し、自民党役員会では小此木への全党支援を要請し、自ら後援者に電話や手紙を。選挙戦では官房副長官や首相秘書官を地元に張り付けて万全の体制をとった。楽勝の筈だったのが、フタを開ければ午後8時に相手候補に当確が出る完敗だ。小此木が菅に電話したが出ず、ショートメールで「ありがとうございました」と送ると、「ご苦労様」と返信があったと言う。
敗戦の原因が菅にあったのは明らかだ。市民が菅に「NO!」を突き付けたのだ。ここで一気に菅再選の潮目が変わった。
しかし、菅は自分の置かれている立場に気が付かない。8月25日の記者会見では、コロナ感染について「明かりがはっきりと見え始めている」と発言し、国民感情を逆なでする結果となった。ここで党内の不満が爆発した。「総裁選」という名の「菅おろし」が始まる。執行部としては何とか無投票での総裁選を狙い、衆院選を先に実施する案も検討したが、党内からの反発が大きく断念し、結局総裁選を実施することになった。菅は「総裁選も二人より三人でやった方が良い。無投票はあまり良くない」などと自信のほどを語っていたと言う。周囲が全く見えなかったのだ。気が付けば「裸の王様」となり、退陣するより他はなかった。
コロナ感染拡大の真っ最中に「GOTO」キャンペーンを行ったり、五輪開催は感染に影響しないと断言したりと、菅の姿勢は常に「楽観」と「過信」に溢れていた。それが今回の結果を招いた。

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2021/08/29

五輪が映した韓国の感情

東京オリンピックが閉会した8月13日付「東京新聞」に、ソウル支局の中村彰宏が五輪と日韓関係について書いていた。
その記事によると、韓国でも東京五輪への関心が高く、TVで連日中継されていた。目についたのは、日本を敵視したような表現で、個人競技でさえ日本と韓国の選手が対戦すると、「韓日戦」とあおる。韓国では歴史問題を背景とした反日感情が根強く、スポーツの世界でも日本は特別な相手としてとらえている。韓国紙のスポーツ記者は「選手たちは幼い頃から、日本にだけは負けるな」と教わるという。
もちろん、競技の世界だから、時に互いにライバル視して競い合うことは大事だが、上記の記事の通りだとしたら、それは根底に「憎悪」が置かれているとしか思えない。
東京五輪で韓国は、初っ端から「竹島」の領有権問題を絡めて、与党幹部らによる五輪ボイコットの主張がなされた。開催の趣旨に賛同できなければボイコットをするのは自由だ。しかし、選手村に掲げた韓国選手団の横断幕での、「臣には、まだ5千万国民の応援と支持が残っています」のスローガンはどうなんだろう。これは韓国の抗日の英雄である李将軍が国王に捧げた、「臣には、まだ十二隻の船が残っています」の言葉から引いたもので、IOCが五輪憲章に反すると判断したのは当然だ。選手村の食事について、食材に福島などの放射能汚染のものが使われているとのことで、韓国から取り寄せた食材で調理したものを選手に提供した行為も行き過ぎだろう。大会中、繰り返された旭日旗への批判についても、妥当とは思えない。放射線状のデザインや施設の形状にまで旭日旗批判に結び付けられるのは、いささか度を越していると言わざるを得ない。

1930~1940年代にかけての「アジア太平洋戦争」において、日本はおよそ10年にわたる中国への侵略戦争や、植民地として韓国や台湾を始め、東南アジア諸国に多大な被害を与えた。そのことは決して忘れたはならないし、今後同じ過ちを繰り返してならない。
今の日本政府の、こうした歴史を否定するかのような方針や、南京事件や関東大震災における朝鮮人殺害(私の両親は大震災を経験していたので話は聞かされていた)を否定するような歴史修正主義は誤りだ。ネットの一部のサイトや、右翼紙誌が「嫌韓」を煽っているのは唾棄すべき事柄だ。
同時に、韓国の行き過ぎた反日行為も、あるべき日韓関係にとって障害となる。
スポーツの世界においても、日韓が互いに隣国として、競い合い讃え合う関係になるべきだろう。

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2021/08/27

海外駐在員のコロナ死

いま、アフガニスタンに残されている日本人救出のため、自衛隊が現地に派遣されているが、この夏、企業からアジア駐在を命じられた多数の日本人が、現地でコロナに感染し死亡している。
例えば、インドネシアではおよそ20人がコロナで死亡した。過去に邦人が海外で犠牲になった事件としては、2013年のアルジェリア人質事件で10人、バングラデシュでの襲撃事件で7人がそれぞれ亡くなっているが、今回のケースはそれを遥かに上回る、日本の産業史上の海外展開としては最悪の事態だった。その割には報道の扱いも少なく、世間の関心も低い。
感染事態の全貌が把握されていないが、首都ジャカルタ近郊には多くの日本企業が進出しており、現地駐在員の多くは郊外にある日本人向けコンドミニアムから通勤している。施設内にはプールやジム、スーパー、レストランなどが完備されていて、地区によっては日本人学校まで開校している。とても便利である反面、コンドミニアムは閉鎖空間であり、日本人とインドネシア人スタッフだけの「密」状態にあった。その一つのコンドミニアムでコロナ感染が始まり、7月までに100人以上が陽性になっていた。近くに外国人向けの専門病院はあるが、その時点で既に満床。やむを得ず自室で待機していて、そのまま亡くなるケースが相次いだ。
もしコロナ感染が拡大し始めた時点で、本社が帰国命令を出していれば、助かった人が大半だったろう。しかし、各企業は横並びの対応しかせず、日本大使館なども十分な情報発信を怠っていた。
ベトナムでもコロナ感染が拡大しており、帰国を希望する駐在員もいるが、日系航空会社が日本ーベトナム間の運行を止めていて、諦めるケースが大半だ。
その他、老後を送る日本人がアジア各地に数千人いるとみられる。「俺を生かしてくれ」という言葉を残してコロナ感染で亡くなったのは、バンコクに滞在していた70代の人だ。そうした長期滞在者のおよそ半数が、過去にアジアに駐在経験のある元ビジネスマンだと推定されている。
結局、政府も企業も、こうした海外に駐在あるいは滞在している人たちに助けの手を差し伸べることなく、「棄民」しているのが現状だ。
(月刊誌「選択」8月号の記事を参考にした)

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2021/08/10

新型コロナウイルスの発生原因が解明されつつある

今回の新型コロナウイルス(covid-19)の発生場所が中国武漢であることは確実だが、これからどの国でも発生源となる可能性がある。ウイルスが、どの様にして発生し、どの様にして伝播したのかを解明することは、今後の新たなウイルス感染を防ぐ上でも大きな課題だ。
この問題は米中対決のなかで政治問題になりがちだが、後述するように結論によってはアメリカも多少の返り血を浴びることになるので、冷静に科学的な立場での検証が求められる。
この件に関して、2021年8月6日付『現代ビジネス』の長谷川幸洋氏による記事が参考になるので、以下概要を紹介する。

8月1日、米下院外交委員会の共和党スタッフが「新型コロナウイルスは、中国の武漢ウイルス研究所から誤って流出した」と断定する報告書を発表した。政府機関による正式な報告書ではないし、裁判でいうところの物証はなく(物証は中国が持っているだろうから)状況証拠の積み重ねでの結論という弱点を持ちながらも、読んでいて「そういうことだったのか」と合点がいくものだ。
①問題の武漢ウイルス研究所は、新型コロナの感染が広がる前、廃棄物処理システムやお粗末な空調設備の改造に取り組んでいたにも拘わらず、研究所の責任者の1人である石正麗は、本来なら「BSL-4」という高度な実験室で行うべきウイルスの遺伝子操作実験を、「BSL‐2」や「BSL-3」のような簡易な実験室で取り組んでいた。BSL-2は歯医者の診察室レベルだという。
②事件が起きたのは「2019年9月12日の午前2時から午前3時にかけて」と推定される。なぜなら武漢ウイルス研究所のデータベースが突然、この時間にオフライン化されたのである。このデータベースを参照すれば、どんな病原体がいつ、どこで収集され、ウイルスがうまく分離されたかどうかが分かる。新型コロナにつながるウイルスがあれば、その起源を突き止める決定的な証拠になるのだ。それが現在に至るまで、外部から接続できないでいる。この事実は、中国自身のデータベース管理情報によって確認されている。
③ボストン大学やハーバード大学の研究者たちによる調査によれば、衛星画像を基に19年9月と10月、武漢にある6つの病院のうち、5つの病院の駐車場が他の平均的な日に比べて、非常に混雑していたことを突き止めた。
④さらに研究者は、中国の検索エンジンである『バイドゥ』で、「咳」と「下痢」が武漢でどれほど検索されていたかを調べた。その2語は、19年9月と10月にピークに達していた。「新型コロナと同じ症状の病気が武漢で広がっていた」状況を示唆していっる。
⑤19年10月18日から武漢で第7回『軍事スポーツ世界大会(MWGs)』が行われ、世界109カ国から9308人の選手が集まり、27種類の329競技を競った。中国政府は23万6000人のボランティアを募り、90のホテルを用意した。
参加したカナダの選手は「街はロックダウン状態だった。私は到着後、12日間、熱と悪寒、吐き気、不眠に襲われ、帰国する機内では、60人のカナダ選手が機内後方に隔離された。私たちは咳や下痢などの症状が出ていた」とカナダ紙に証言している。競技会場も、6つの病院も、さらには大会参加後に体調不良を訴えた選手がいた場所も、すべて武漢ウイルス研究所の周辺に位置していた。参加国のうち、イタリアとブラジル、スウェーデン、フランスの4カ国について、具体例を示しながら「2019年11月から12月にかけて、国内での感染発生を確認した」と記している。帰国した選手から感染が国内に広がったのだ。
報告書は、この大会が「新型コロナを世界に広げた原因」とみている。
⑥報告書は「石氏らは、米国の資金とピーター・ダスザック氏(注・『エコヘルス・アライアンス』代表)の支援を得て、パンデミックが始まる前の2018年から19年にかけて、コロナウイルスを遺伝子的に操作し、ヒトの抗体システムに試す実験を盛んに行っていた」と記している。米国納税者の資金が中国の生物兵器研究に使われていたのである。石氏は21年6月のニューヨーク・タイムズとのインタビューでは「私の研究所では、ウイルスの機能を高める『機能獲得』研究をしたことがない」と語っていたが、「真っ赤な嘘」である。

以上のことから、新型コロナは、石氏らが雲南省の洞窟で採取したコウモリの糞などから抽出したウイルスを人工的に操作して、生み出した。その研究には米国の納税資金が使われていた。ウイルスは、2019年9月初めごろ、誤って流出し、それが軍人オリンピックを経て、世界的なパンデミックを引き起こしたのである、と報告書は結論づけている。
私たちが注目すべきは、新型コロナウイルスが一気に世界に拡散したのは、国際競技大会であった点である。この度の東京五輪がコロナ対策をした上での開催となったとは言え、こうした危険性をはらんでいることを忘れてはならない。五輪開催の成否は、あと1ヵ月以上経たないと結論は出ない。
ジョー・バイデン大統領が米情報機関に指示した「武漢ウイルス研究所からの流出説」を含めた調査報告の提出期限は、8月24日に迫っている。大統領がどんな報告を受け取るのか、私たちも注視しよう。

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2021/08/01

都知事失格!

小池百合子東京都知事は7月31日、8月24日に開幕するパラリンピックの観客の扱いについて「新型コロナウイルスの感染状況次第だ。対策をしっかり進めることとつながっている」と述べた。つまり感染状況によっては、有観客にするということだ。都の新型コロナ感染者が4000人を超えて過去最高に達したというのに。小池にとっては感染者が5千人になろうと1万人になろうと、所詮は他人事(ひとごと)なのだ。患者や医療従事者への思いなんてどうでもよく、今は目先の東京オリンピック・パラリンピックの事しか頭にないのだろう。
7月16日の定例記者会見で小池百合子は「この間、むしろお家で、そしてご家族と、オリンピックを楽しんでいただきたい。ということは逆に、このオリンピックの期間中ということを、感染防止のための期間にも結局繋がることにもなる」と語った。オリンピックが感染防止になるという「珍節」を披露したのだ。こういうのを「牽強付会」(自らの都合良く物事をこじつけたり、強引な理屈で自らに都合良く解釈する事)と言う。「カイロ大主席卒業」の経歴が泣くぜ。
かつて小池百合子は、選挙に立候補するたびに所属政党を変え、「政界渡り鳥」の異名を持っていた。その時々の権力者にすりより、力が無くなったと見れば離れてゆく、そういう人生を送ってきた。
最後の止まり木が都知事かと思ったら、どっこいそうではないようだ。それは先の都議選で公示から投票日直前までの間、「寝たフリ」をしていたことで分かる。長期に公務を休んでいたにも拘わらず、病状や治療について一切の説明を避けた。国政に進出する際には自民と公明からの支援が必要なのと、一方で自分が作った都民ファーストに気配りせねばならない。その板挟みの処世術だったとしか思えない。選挙が終わった途端に元気になり、五輪が始まれば主役の一人として振舞っている。
「厚顔無恥」としか言いようがない。
都民のことなどお構いなし、自分ファーストでは、都知事失格だ。

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2021/07/16

日本を「密告社会」にするつもりか

西村康稔経済再生担当相は7月2日の記者会見で、飲食店が新型コロナウイルスの感染対策を適切に講じているかを、大手グルメサイトを通じて利用者から情報収集するシステムを導入することを明らかにした。情報は都道府県と共有し、都道府県が実施している第三者認証制度の質の担保に役立てる。7月中にもスタートさせたい意向だ。
具体的には、大手グルメサイトの「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパー」の協力を得て導入。各サイトから国が設けるページにリンクを張り、①手指消毒するよう声をかけられたか②座席は1メートル以上離れていたか③食事中以外のマスク着用を勧められたか④換気は十分だったか、などの設問に答えてもらう。
収拾した情報は国や都道府県だけで共有し、グルメサイトは保持しない。国はシステムに関する問い合わせを受け付けるコールセンターも開設する、というもの。

こうした措置は、住民同士を監視させ、集めた情報を国に集約するという「密告制度」に道を開くものだ。
グルメサイトの書き込みについては、以前から店のサービスと引き換えに高い評価をつける「ステマ」や、反対に悪意をもって不当に低い評価を与えて店に損害を及ぼす、などの問題が指摘されてきた。
今回は評価が国や自治体に上がるだけに、公平性がどこまで担保されるのか大いに疑問だ。
「密告制度」は政府にとって麻薬の様なものであり、一度手を出すとやめられない。それは旧ソ連や旧東独、「赤狩り」時代のアメリカ、今の中国の実態を見れば分かることだ。
西村大臣に対して、直ちに措置の撤回を求める。

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2021/07/14

公務員のテレワーク実施率はどうなのよ

東京五輪・パラリンピックを「安全・安心な大会」にするためにと、武田良太総務相は2021年6月11日、大会開催期間中の49日間を、テレワークの集中的な実施を民間企業などに求める「テレワーク・デイズ」にすると発表した。政府がテレワークの集中的な実施を求めるのは、オリンピック開会式の4日前となる7月19日から、パラリンピックの閉会式が行われる9月5日までの49日間だ。49日、喪に服せか。
武田総務相はこう発言している。
「大会開催期間中は、選手、関係者などの移動も発生することから、人と人との接触機会の抑制や交通混雑の緩和を通じて、安全・安心な大会を実現するため、より多くの団体にテレワークを実施していただくことが不可欠であります。先ほど、閣僚懇談会を開き、私から各大臣に対し、所管業界への周知徹底や、自らの省庁におけるテレワークの積極的な実施について協力をお願いしました。総務省からも各方面に参加を働きかけております」
しかし、度重なる緊急事態宣言により、民間企業では可能な部署ではテレワークはかなり進んでいる。企業によっては、あるいは部署によっては、テレワークが困難な場合があり、政府から「テレワーク・デイズ」を求められてもオイソレとは応じられないのが実情だ。
処で、公務員のリモートワークはどのくらい進んでいるんだろうか?国家公務員と、東京都であれば都の職員の、リモートワーク実施率を公表して欲しい。加えて、出勤者の理由と対策も。
「隗より始めよ」で、政府と自治体は先ず自らの足元から手本を示すべきだ。

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