経済・政治・国際

2008/06/29

「非婚・モテ格差」時代の凶悪犯罪

Akiba_kato娘から「お父さんはいい時に生まれた。今だったら一生結婚できない。」と言われた。実の子どもなのになんと言う言い草かと思う反面、当たっていそうなのが口惜しい。真面目に働いていても、なかなか結婚できない男性が多いのが昨今の現実だ。いわゆる「非婚」の時代である。
「モテ格差」という問題もある。モテル男にはあり余るほどの女性が集まり、モテナイ男はサッパリという現実である。
世の中には、東京都教育委員を8年間の務めた米長邦雄のように「千人斬り」を豪語するような人物もいれば、その陰にはガールフレンドが一人もいない男もいる。米長永世棋聖の愛弟子だった人の証言によると、婚約者を引き合わせたら目を付けられ、米長邦雄が自分の愛人にしてしまったというのだから、スケコマシの天才だ。教育委員にしておくにはモッタイナカッタ。
単純計算するなら、1000人斬りの男が一人いれば、その一方でで999人の男が泣いている。

6月8日に起きた秋葉原での無差別殺傷事件は社会に大きな衝撃を与えた。逮捕された加藤智大容疑者は25歳の派遣労働者で、人材派遣会社である日研総業に登録し、トヨタ系の自動車工場で働いていた。
容疑者は事件の以前から当日に至るまで、携帯の掲示板に心境を書き込んでいて、その中には家庭環境や仕事への不満と共に、「彼女がいない、この一点で人生崩壊」といった自分がモテナイ、女友達もいないという境遇に言及している。自分の容姿への劣等感も書き込まれていた。

これらのことが事件の動機にどれだけ関係しているのか、これから解明されるだろうが、若い男性にとって恋人やガールフレンドが一人もいないというのは辛いことだ。この点はよ~く分かる。
一昔前までだってモテナイ男性もいたが、それでも年頃になれば大半は結婚して家庭を持てた。つまり最低一人(一人で十分だが)のパートナーは得ることができた。
真面目にコツコツ働いていれば、嫁さんを貰えて、定年まで大過なく勤め上げることができたのだ。
「稼ぎに追いつく貧乏無し」という諺や、「先々の時計になれや小商人(こあきうど)」という川柳は、「勤勉」こそが美徳と言うかつてのパラダイムの反映である。
しかし、今や「勤勉」だけでは世渡りができない、結婚も約束されない時代になってしまった。

国立社会保障人口問題研究所というところが、5年に1回結婚と出産に関する全国調査というのを実施しているが、直近の調査は2005年6月に行われた。
18歳から34歳までの未婚の男女を対象にした調査結果だが、いくつか興味深い調査結果が示されているが、ここでは男性の調査結果を紹介する。

先ず、1年以内に結婚したい又は理想的な相手が見つかれば結婚したいとした割合は、次の通り。
自営業     60.5%
正社員     56.3
派遣・嘱託   41.0
無職・家事   34.6
パート・アルバイト 29.5
男性として結婚したくないという人は少ないだろう。職業によって結婚願望に差があるのは、実現性を加味した上での回答ではなかろうか。
派遣やアルバイトでは、経済的にも結婚が難しいという現実の反映だと思われる。

結婚に利点があると答えた男性も、差は縮まっているが同様の傾向が見られる。
自営業     72・0%
正社員     65.0
派遣・嘱託   62.1
無職・家事   54.5
パート・アルバイト 53.2
結婚感や結婚願望にも、就業状況による影響は如実に出ている。

結婚したいと思う交際相手がいる男性は20.5%で、一方異性の交際相手がいないと答えた男性は52.2%と半数を超える。

次に年齢別の性体験の有無だが、無いと答えた男性の割合は次の通り。
18-19歳  60.7%
20-24   33.6
25-29   23.2
30-34   24.3
数値で見る限りでは、24歳まで性体験の無い男性の殆んどは、適齢期と言われる25-34歳の間も経験しないまま過ぎていることが窺がわれる。
未婚の男性をめぐる現在の環境は、非常に厳しいと言わざるを得ない。

異性の交際相手もいないし結婚の希望も持てないとしたら、男としてこれほど辛いことはないだろう。
秋葉原の通り魔事件の動機にこの問題がどれほど係わっているかは不明だが、特に若い頃は、男というのは性的欲求が時に暴力として爆発することがある。よく犯罪の動機に「ムシャクシャしていたから」というのがあるが、その内のある部分は性的不満があるのではなかろうか。理由もなく若い女性が暴力を振るわれたり、傷つけられたりする事件も、背景の一部にはこの問題が横たわっているように思う。
オタクと呼ばれるバーチャルな世界に異性を求めるのも、現実の困難さからの逃避ではなかろうかと思ってしまう。
努力すればモテル、女性が寄ってくるというわけには行かない。元々が内気で自分から女性に接することができない、例えば私のようなタイプの男というのは、おいそれと性格は変えられない。

派遣労働の実態などは政治の問題として解決できる面があるし、就業状況が改善されれば、結婚できる人が増えるのは間違いないだろう。しかし恋愛や結婚というのは、それが全てではない。
かと言って、「男は所帯を持って一人前」とか「女の幸福は結婚」などという、昔のパラダイムに戻すことは不可能だ。
切実な問題でありながら、正解が見出せない、極めて難しい課題が突きつけられている。

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2008/06/27

一風変わった株主総会

Suruga現在株主総会のピークを迎えていますが、昨日少々変わった企業の株主総会が横浜であったので紹介します。
この会社は5期連続の増収増益でしかも前期は最高益、経常利益が資本金の1.4倍と業績好調、自己資本比率は43%と財務体質もしっかりとしていました。ではなぜ一風変わっているかというと、この企業が総会の2日前に東京地裁に民事再生手続き開始を申し立て、同日付けで監督命令を受けた会社だからです。
その会社名は「スルガコーポレーション」です。

同社は1996年から古いビルを購入したうえ、権利関係を整理して売却し、新たな建物の工事を請け負う「不動産ソリューション事業」を始め、業績を伸ばしてきました。 しかし2008年3月、物件居住者との立ち退き交渉を依頼していた共同都心住宅と光誉実業の社長らが弁護士法違反の容疑で逮捕された。
この光誉実業という会社は、警視庁が山口組系暴力団に関係していたと見ており、そのことからスルガコーポレーションと反社会的勢力との関係が報道され、銀行からの資金調達や不動産の売却が困難になったというわけです。

こうした案件は、以前当ブログで “「立ち退き」ビジネスは儲かりまっせ”の記事で紹介したように、かつては専ら暴力団が行っていました。しかし暴対法の施行後、こうしたシノギにも支障が出てきました。そこで外資系ハゲタカファンドや国内の不動産企業を前面に出して摘発から逃れ、自らは「裏方」に徹して資金を得ていたものと思われます。
早くいえば暴力団などが居座ったり、権利関係がややこしくて売却が困難な物件を安く買い叩き、ある手段を使って立ち退かせ、キレイにして高値で売るという実にリーズナブルな商売です。それだけに早く解決を図ろうと焦れば、どこかで裏の力を借りることになります。
スルガコーポレーションも、気が付いたら深みにはまっていたというのが真相でしょう。
法令違反を犯し、それが社会的に明らかになれば、企業はあっと言う間に存続の危機に立たされる見本となった事件でした。

今回の総会に集まった株主にとっては、大事な財産(株券)が紙くずになってしまうリスクが高いわけで、相当もめるだろうと予測して出かけたのですが、総会屋の姿もなく、意外に平穏な結果となりました。
先ず冒頭に創業者である岩田一雄会長から事件の簡単な経過と、民事再生開始に至った経緯が説明され、謝罪が行われました。
しかし岩田氏の説明は、事件によりマスコミ(読売と日経)によって間違った情報が流され、信用が失われたという内容であり、自らの関与や監督責任に一切言及しないものでした。私が受けた印象としては、むしろ会社側は被害者であるとの認識に立っているように見受けられ、この人はどこまで真剣に今日の事態を受け止めているのか疑問を感じました。
株主の質疑もこの点に集中しましたが、岩田会長は最後まで非を認めることを避けていました。

もう一つの問題は、好調な業績を背景に、前期はかなり高額な配当を約束していたのですが、民事再生に絡んで無配とすることを急遽決定し、剰余金処分の議題を撤回するとしたことです。つまり無配となってしまったわけで、株主としては踏んだり蹴ったりの結果となっています。
この点も何人かから発言がありましたが、外注への支払いも滞り債務不履行の状態にあるという理由で押し切られた格好に終わりました。
経営者の責任を追及する発言には会場から拍手が起きるなど、個人株主たちの不満は鬱積していたようですが、攻め方が単調であったように思えます。例えば、配当を決める議案を会社側が撤回したのですから、株主側として改めて「剰余金処分」に関する提案を緊急動議で提出するなどしていれば、もう少し揺さぶることが出来たかと思われます。

大半の株主総会というのは、事前に大株主の了解を取り付けた上で、社員や取引先とその従業員などの会社関係者を動員して、場合によってはフリーの株主は数名という総会も珍しくなく、質問や意見が全く出ないものが多いのです。
スルガコーポレーションの総会はその点、活発な意見は出されましたが決め手を欠き、最後は会社提案が全て承認され、約1時間半で終了となりました。
会社の再建への道はかなり厳しいと思われますが、株主としてはここで激しく追及し、企業の再建に支障があるようではいけないという気持ちが作用していたのでしょう。

暴力団が関係している企業というのは世の中に沢山あるわけで、たまたま表沙汰になったスルガコーポレーションが一罰百戒のターゲットになったというのが、真相ではないかと思います。

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2008/06/22

愚者は侮り賢者は学ぶ

中国・四川大地震で、四川省に次ぐ被害を受けた甘粛省の馮健身副省長が6月16日の会見で、岩手・宮城内陸地震について「(四川大地震ほど)死傷者が多くないことに注目している。地震予報、耐震建築、救急体制の面で差がある。レベルを上げ、住民の安全を守るために最大限努力したい」と述べた。
四川省での学校の倒壊に抗議する住民の映像がニュースで流れていたが、「災害は天災だが被害は人災」と書かれたプラカードが目に付いた。
中国の人々から見れば、人命第一を貫いている日本の救助、救援活動からも学ぶことが多いはずだ。
中国の故事に「殷鑑(いんかん)遠からず」という言葉があるが、こうした人々が多数を占めるようになれば、やがて中国も良い方向に向かうのではなかろうか。

阪神大震災の直後に台湾に行った時、現地の人々の多くが震災後の映像をTVで見て、日本人の行動が実に整然としていて感動したと言っていた。
被災は大変不幸なことだが、災害に合って初めて気付くことが多いのも、一面の事実だろう。

先日の当ブログの記事で、ハイウッド女優のシャロン・ストーンが四川大地震について「チベット弾圧の報い」という意味の発言をしたことを紹介したが、我が国でもブログや掲示板の一部に「ざまを見ろ」などと書いていた者がいた。
言うまでもないことだが、中国政府の失政やチベット弾圧と今回の地震発生とは何の関係もない。地震国であれば明日は我が身の問題である。
精神の貧困としか言い様がないし、同じ日本人として恥ずかしい。

中国で学校の校舎が倒壊し、多くの犠牲者を出したことに鑑み、日本政府も早速全国の小中学校の建物の耐震性調査を行った。その結果文科省の推計で、震度6強で倒壊する危険性が高い施設が、1万656棟に上ることが判明した。
最近ではどうか知らないが、かつて日本でも公共工事に手抜きが行われていたことは周知の事実だ。地震による学校の倒壊は、決して他人事ではない。

企業でもそうだが、他人の悪口ばかり言っているような社員に優秀な人間はいない。賢い人は、他人の失敗や欠点を自分の教訓として、長所は採り入れる。
これは国と国との関係でもいえることだ。
我が国の諺でいうなら、「人の振り見て我が振り直せ」である。

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2008/06/18

反日に舵を切った台湾政府

Photo今更ながら日本のマスコミや政治家というのは、どうしてこうノーテンキなのだろう。年明けからごく最近に至るまで、米国民主党の大統領候補指名争いだけが大きく扱われ、3月に行われた台湾の総統選挙についてあまり関心が向けられなかった。オバマかヒラリーか、私たち国民の生活にはなんの関係も無いことだ。しかし台湾の政権交代は、日本の安全に直接係わることだった。

この件で、当ブログの3月25日付の記事で、次のように書いている。
「3月22日に台湾の総統選挙が行われた。私はこの選挙には大きな関心があった。オバマかヒラリーかということより、こちらの選挙の方がよほど重要だったと思う。
結果は国民党が勝利し、8年ぶりに政権に復帰した。
中国の内戦に破れ、大陸から逃れてきた蒋介石ら国民党が勝手に政府を作り、銃剣で台湾人を支配してきた歴史をふりかえると、民主化に逆行するのではなかろうかという危惧を持っている。国民党はルーツからして親中国であり、総統に選ばれた馬英九氏が選挙中、チベット暴動での当局による鎮圧を「横暴」と非難したり、北京五輪ボイコットの可能性にも言及したが、所詮は選挙用のポーズだったのではなかろうか。
民進党の下野により、少なくとも台湾が独立国として国連に加盟する道は、大きく遠のいたことだけは確かだろう。この点はとても残念に思っている。」

この記事を書いた動機は、当時、国民党政権が生まれても対日政策には殆んど影響がないと、日本政府もマスコミは揃ってタカをくくっていた。
果たせるかな、国民党政権は一方で中国との和解を進めながら、6月10日に起きた尖閣諸島沖の領有権対立のある海域で、台湾の漁船が日本の巡視船と接触して沈没した件に関し、台湾政府はかつてなく強硬な態度を示している。東京の駐日代表処の代表を召還し、事故に抗議する目的で台湾の巡視船が日本の領海に入ったり、軍艦の派遣まで口にし始めている。それに呼応するかのように、台北では市民の抗議行動が行われた。

この件では日本の海上保安庁の不手際もあった。当初は台湾の漁船に一方的な過失があったと発表したが、その後日本の巡視船側にも落ち度があったことを認めている。国際間の問題で、こうした誤った情報を流していた海上保安庁幹部に対して、日本政府は厳正な処分をすべきだろう。

それにしても、この問題での台湾政府の対応は異常である。対日関係の断交や軍事行動まで論じられているのは穏やかではない。
台湾国民の反中国感情は根強い。馬英九国民党政権は中国への接近政策を進めるためには、国民の間に反日感情を煽る必要がある。今回の一連の対応はその反映だろう。
アジア諸国の中でも、台湾人は元々親日感情が強い。国民党政権の本質を見誤り、甘く考えていたツケが今回ってきている。

昨年秋に台湾は国連加盟を目指し、国民投票を準備していた。処が、アメリカ政府がこれに反対し、国民投票を行う事にも反対した。日本政府も米国に追随して国連加盟には反対の立場をとった。
この件について、当ブログの昨年9月7日付の記事で、こう記している。
「我が国の外交政策は、一から十までアメリカの顔色を窺って、それに追随している。
外国との関係は、それぞれ歴史的経過があり、独自の判断があってしかるべきだ。
台湾は、東南アジアで最も親日的な国民性を持っている国だ。そうした関係は大事にしなくてはならない。
かつての宗主国の責任においても、台湾国民の「自決権」を尊重する必要があるだろう。」
結局今年3月に投票が行われたが賛成が過半数に達せず、加盟申請は見送られ、同時に馬英九政権が誕生したのはご存知の通り。

政治のプロより、私のようなド素人の観測の方が当を得ていたということでは困るのだ。

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2008/05/02

ブッシュと金正日の「手打ち」が近い?

Bush14月初め頃から。北朝鮮が核施設の廃棄と、同時にシリアに核兵器開発の技術を供与したことを「自白」して、その見返りにアメリカは北朝鮮をテロ支援国家のリストから外し、経済制裁も解き晴れて経済支援を受けられるようになるというウワサが流れていたが、どうやらその方向に向かいつつあるようだ。
この件で米国のブッシュ大統領は4月29日の記者会見で、北朝鮮によるシリアの核施設建設への協力を明らかにした理由として、中東への核拡散を防ぎ、イランにウラン濃縮活動の停止を迫るのが目的だったと語っている。
つまり、北朝鮮の核技術が、シリア経由でイランに流されたというシナリオを描きたいのだ。これにより、
(1)イスラエルのシリアへの空爆を正当化し
(2)イランの核開発を停止させるという口実で、イランへの先制攻撃を準備する
という戦略であろう。

肥大化した軍需産業を抱えるアメリカは、常にどこかで戦争をしないといけない。戦争はアメリカにとり、最大の公共事業であるといえる。ちょうど日本で、常に道路を造り続けなくてはいけないのと同じ理由だ。
泥沼に陥ったイラク戦争を早く収拾に向かわせ、イランへの攻撃に備えるという点では、共和党と民主党との基本的政策に違いはない。
現に民主党の大統領候補であるヒラリー・クリントンは先日、「私が大統領になったら、イランがイスラエルに核攻撃した場合、米国がイランを攻撃して全滅(totally obliterate)させる」と語った。「核攻撃」を「核開発」に置き換えれば、いつでもイランへの先制攻撃が正当化されるわけだ。ブッシュがイラク戦争なら、ヒラリーは(もし大統領になればの話だが)イラン戦争に手を染めるのだろうか。
米国の軍需産業は、共和・民主どちらの陣営にも巨額の選挙資金を出しており、従ってどの候補が勝とうと、スポンサーの意向には逆らえない仕組みになっている。

イランはアメリカと事を構える気は全くない。資源大国であるイランは米国と紛争を起こしても、何もよい事がないからだ。金持ちケンカせずだ。
反米感情はあるが、それはイランーイラク戦争の時、アメリカがフセイン大統領に味方し、イラクに大規模の軍事支援を行った。その結果、イラクからイランに飛ばされたミサイルの殆んどが、米国製だったからだ。

「次」に備えるために、アメリカとしては対北朝鮮外交で早く結論を出したいだろうし、北朝鮮側は早く経済支援を受けたい。アメリカが金正日体制の維持さえ約束すれば、北は米国の提案をのむ可能性が高い。両者の思惑が一致すれば、「手打ち」が現実味を帯びてくる。
どうする、日本の外交。

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2008/04/28

カード社会は「国民監視社会」だ

自動販売機でたばこを購入するために必要となる成人識別ICカード「taspo(タスポ)」が、いよいよこの5月から順次全国的に稼働する。
taspoカードは下記のようなデザインになっていて、本人の写真も表示される。して見ると、やがて対面販売でもこのカードの提示が義務づけるつもりなのだろう。
Taspo_card

Taspo

なんとも窮屈な世の中になり始めたものだ。
日本がいつの間にか年間3万人という自殺大国になってしまったり、75歳以上の年寄りは早く死ねという制度を作ったり、そういう問題は放置しておきながら、こういう事だけは迅速なのだからイヤになる。

これで味をしめると、これから次々に成人(又は18歳以上)識別カードが制度化されるんだろうね。
アルコール:「nomeru」カード
映画:「modaeru」カード
AV&DVD:「nukeru」カード
パチンコ:「moukaru」カード
風俗:「mikosuri-han」カード
なんて色々なカードが氾濫し、外出する時は、常に何十種類ものカードを持ち歩かなくてはいけなくなるだろう。

「お飲み物、なんにいたしましょう?」
「そうだな、今日はやたら暑かったから、取り敢えずビールといこう。」
「それでは”nomeru”カードを拝見します。」
「なんだ、そりゃ?」
「お客様が成人かどうかの確認ですが。」
「バカ言え。オレは今年70だぞ。見りゃあ分るだろうが。」
「でも規則でございますから。どれどれ、あのー、写真とご本人とは似ていませんが。」
「写真は30年前のものだ。オレのものに間違いはないんだから、早く確認してこいよ。」
「ハイ、カードをお返しします。」
「あれ、ビールはどうした?」
「実はただ今、全国酒販組合のシステムトラブルで、お客様の確認ができません。取り敢えずウーロン茶かオレンジジュースならお出しできますが。」
「ダメだ、こりゃ。」

カード社会というのは実は「監視社会」でもあり、本当はこれが一番恐い。カードを使うたびに、アナタが何月何日何時何分何秒に、どこで、何を買ったかが全て記録されてしまう。ポイントを餌にして、スーパーやデパートが買い物カードを発行しているが、アナタの買い物の動向が全て把握されてしまう。クレジットカードも同じだ。
電車のプリペイドカードや航空機のマイレージカードにより、アナタの移動の軌跡は全て記録されてしまう。
駅や商店街、幹線道路などに付けられている監視カメラで、あなたの姿は日々記録されている。
個人情報保護などと言っておきながら、実は全ての個人情報が丸裸にされている社会でもある。カード社会によって、アナタの動きはリアルタイムで記録され続けているのだ。

私は、以前は銀行のカードしか持たないことにしていた。別に悪い事を企むつもりは毛頭ないが、どこかの誰かから、日々私の行動を記録されるのがイヤだったからだ。クレジットカードも作らない主義だったが、米国に旅行に行くときに、クレジットカードが無いとホテルの予約が取れないと言われ、やむなく取得した。その他のカードは今も一切作らない。
「国民総背番号制度」などというと、直ぐにプライバシーが持ち出されるが、そういう人々が各種カードを平気で使っているのが、不思議でならない。

安易なカードの導入は、やがて国民監視社会に道を開きかねない。何でもかんでも認証カードが要求される社会なんて、息苦しくてショウガナイ。

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2008/04/21

小泉純一郎にまた騙されるか

Koizumi_graceland最新の世論調査で、福田政権の支持率が更に下がってきている。急落の原因として関係者からは、後期高齢者医療保険制度の実施により、老人の福田離れが加速したとの観測がなされている。これは福田康夫の責任ではないが、このままでは「早死医療制度」が、福田政権の息の根を止めることになりかねない。
この法律は、小泉政権下で野党の反対を押し切り強行採決で成立させたもので、文句があるなら小泉純一郎に言わねばなるまい。
処が、世論調査では、次期の総理は誰が適任かと訊くと、決まって小泉純一郎が第一位となる。

安倍政権の命脈を最終的に絶ったのは、消えた年金だった。安倍晋三の罪は年金調査を1年以内に行うという、出来もしない約束をしたことにあるが、年金問題そのものには責任は無かった。
厚生族の有力議員として厚生大臣もつとめ、総理を5年間続けた小泉元首相は、当然年金制度の乱脈ぶりを誰よりも正確に把握していた筈だ。しかし彼は在任中、この課題に一切手を付けなかった。理由は、簡単に解決できないことが分っていたし、表沙汰になれば必ず責任を追及されるのが分っていたからだ。

そこで考え出したのが、郵政民営化だった。米国政府の要求にも応えられるし、「改革」っぽいイメージにも合っていて、何より口当たりが良い。
小泉政治の影の部分の目くらましには、ピッタリのスローガンだった。
負のイメージになるような事柄は極力隠蔽するか先送りし、光が当たる部分だけを際立たせることにより、小泉政権は人気を維持してきた。
ちょうど東京都の石原知事が、新銀行東京の失態から都民の目をそらせるために、東京オリンピックの開催を持ち出したのと、同一の手法である。

世間であれだけ騒ぎになっているのに、未だにオレオレ詐欺の被害は後を絶たない。周囲から見ると、なんで騙されるのか不思議なくらいだが、騙す方もプロなのだ。
以前、当ブログで近所に住んでいた詐欺師のことを書いたが、金を持っていた周辺の住民の大半がこの男の詐欺に引っ掛かっていた。突然姿を消すまでは、誰もがその男を疑っていなかった。光の部分の演出が実に巧みなのだ。
詐欺師というのは、こうして次から次とカモを見つけては金を詐取し、一生それで暮していくのである。この近所の詐欺師もそうだったが、こういう人間に限って誰からも好かれ、評判も良かったのだから困る。
世の中、騙す人間がいるから騙されるのか、騙される人間がいるから騙すのか、あるいは相互が依存しているのか、解釈が分かれるところである。

小泉純一郎や石原慎太郎を詐欺師呼ばわりする気は、毛頭ない。
ただ、現象的には似ているなと感じただけだ。
(文中敬称略)

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2008/04/17

「児童ポルノ改正案」には反対だ

自民と公明両党は4月9日、児童ポルノ禁止法の改正案を検討する与党プロジェクトチーム(PT)を新設する方針を決めた。予てから両党が主張してきた、児童ポルノの単純所持を禁止する内容をおりこんだ、児童ポルノ法改正案の国会提出をにらんだ動きだ。

児童ポルノを規制するという一見誰もが反対できない主旨の法案だが、中味はとても危険な内容を含んでいる。
現在の児童ポルノ法はどうなっているかだが、主な処罰に該当する行為は次の通り。
・児童(18歳未満)を買春すること
・児童買春を周旋・勧誘すること(業として行うことを含む)
・児童ポルノを頒布、販売、製造等すること
・児童買春等の目的で児童を売買すること

今回の改正案では、「単純所持」、つまり児童ポルノをただ持っているだけでも、処罰の対象にしようという法案だ。
持っている人間が悪いのだから、処罰してもいいんじゃないかとお考えの向きもあるだろうが、事はそう簡単ではない。
所持には
・自発的所持(自分の意思で持っている)
・受動的所持(意思に関係なく結果として持っている)
の二つがあるが、改正案ではいずれも場合も処罰されることになる。

「自発的所持」と一口に言っても、児童ポルノの画像や映像を購入したという場合ならともかく、例えば自分の子供が赤ん坊の時に撮った裸の写真を持っている家庭も多いが、これも立派な犯罪になる。自分の赤ん坊の時の写真でも、裸で写っていれば、これも違法。そんなバカなと言うなかれ。この法律が既に存在しているアメリカでは、自分の子供が入浴した時の写真を現像に出しただけで、逮捕されるという事件も起きている。

「受動的所持」はもっと問題が大きい。パソコンでネットサーフィンしていて、たまたま児童ポルノがある画面に行き当たったりすれば、キャッシュや履歴としてハードディスクに残ってしまう。これも所持になる。
送られてきたメールに児童ポルノの画像が添付されていれば、受信した瞬間に「所持」ということになる。郵便物も同様で、自宅のポストに配られた段階で、これも処罰の対象となる。
誰かが悪意をもって、あなたのバッグの中に児童ポルノを入れとしても、これも「所持」。

民間団体で児童ポルノ規制を推進している日本ユニセフ協会は、児童ポルノに関する写真、動画、漫画、アニメーションなどを製造、譲渡、貸与、広告宣伝する行為を全て規制するよう求めている。驚くことに、アノ統一教会も、同じような主張をしている。
漫画やCGなどでは、実在の被写体が存在しないのだから、18歳未満だか以上だかは見る人の主観の問題になる。ルパン3世のフジコはセーフだが、キューティーハニーはアウトかというような議論になる。
それにしても、反社会的行為を繰り返している統一教会が、法制化を求めるなんざあ不届き千万、市中引き回しの上・・・、と言いたくなる。

今回の改正案が法制化されれば、日本人全員がいつでも処罰の対象になりかねない。
いや、法律の主旨からいってそこまではしないだろうと思ったら、大違い。法律は一度成立すれば、条文が一人歩きする。
「一利」はあるにしても「百害」の危険性が極めて高い改正案、今から反対の声を上げる必要があるだろう。

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2008/04/07

未成年者が酒を飲んでなにが悪い!

Kago_ai未成年の芸能人が飲酒や喫煙で世間から非難され、場合によっては芸能人生命を絶たれることも珍しくないが、そんなに悪いことなのだろうか。彼ら、彼女らは、労働の対価として収入を得ている立派な社会人だ。他人に迷惑を掛けたならともかく、自らが稼いだ金で酒やタバコをやって、何が悪いというのだろう。
確かに日本では、未成年者の飲酒や喫煙を禁止する法律はある。しかしこれらの法は「立小便の禁止」程度の、いわば精神条項ではなかろうか。
未成年者の喫煙や飲酒に対して、かつては世間が寛大だった。いつの時代からか、やたらにうるさくなってきた。
私事にわたって恐縮だが、タバコは吸わないが酒は昔から飲んだ。6歳位から飲まされたので、酒歴はおよそ60年になる。中学を出た頃には年始回りで1升酒を飲み、高校を卒業してから約30年間は、1年364日飲み続けた。それでも未だにアル中になっていない(と本人は思っている)。
未成年の時でも、周囲から飲酒はダメなどと一度も注意されたことはない。それどころか男にとって、酒を飲むことが大人になる通過儀式みたいなもので、飲めて始めて一人前という風潮さえあった。
幼い頃から飲んでいたお陰で、大人になってからも酒で大きな失敗をせずに済んだ。

未成年者の飲酒についての健康への障害だが、「未成年者の飲酒は成人に比べアルコール代謝機能が低く、心身ともに成長段階にあるため、成長障害や性腺機能障害、肝臓やすい臓などの臓器障害の危険性を伴うのに加え、未成年時から飲酒を始めることにより、早期にアルコール依存症になる可能性が高いと言われている」とあるが、いずれも推測の域を出ない。
仮に影響があるとして、それなら何歳から問題が無くなるのだろう。20歳での線引きなど、いずれにしろ意味は無かろう。
要は適量にコントロールできれば良いのだし、過度の飲酒は未成年でなくとも、身体に悪いのは当然のことだ(ワタシが言うのもナンだが)。

では喫煙の方はどうなのだろうか。未成年者へのタバコの害を説くサイトを見たら、冒頭こう書かれていた。「日本人の肺がんは増加の一途をたどっており、平成12年の死亡者数は昭和30年の約20倍になっています」。チョット待ってくれ。昭和30年の時代は、私のように男でタバコを吸わないと、肩身が狭かった時代じゃなかったのかい。逆に平成12年ごろになると、喫煙者は少数派になった。
統計データでも日本人の喫煙比率は、1970年の47%から2003年の30%と、やはり着実に低下している。それで肺がんが増えているとしたら、タバコと肺がんは関係が無いということになるんじゃないの。
私はタバコを吸わないし紫煙も苦手だが、他人のタバコを吸う権利まで制限したくはない。
人間誰しも、互いに少しずつ迷惑を掛けたり掛けられたりしながら生活をしている、そういうもんじゃ無いのかな。

とにかく、余りやかましいこと言わず、義務教育が終わったら、自分で働いて収入を得ている社会人なら、飲酒も喫煙もOKにしようよ。若いときから苦労してるんだから、その程度のアドバンテージがあっても良い。学生はダメということなら、各学校で禁止すればいいだけのことだ。

最近の社会、個人の「嗜好」に対して、過度に干渉し過ぎじゃありませんかね。
第一、日本人が全員酒もタバコもやらなくなってご覧なさい、実に味気ない世の中になっちまうよ。

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2008/03/25

それでも「北京五輪ボイコット」は間違いだ

Taiwan_sohto私は元々中国でのオリンピック開催には反対であった。何で北京での五輪開催を決めたのか、今でも疑問に感じている。しかしIOCで北京での開催を決め、準備が進められ、世界各国の選手たちも出場に向けて練習に励んでいる以上、開催を阻害するような動きは避けるべきだと思う。
ここ最近になって起きたチベットの暴動が引き金になって、一部に北京五輪ボイコットの動きが出ているが、中国のチベット抑圧は長い歴史があり、今に始まったことではない。大気汚染や食の安全また然り、とっくに分っていたことであり、そういう問題を含めて世界各国は北京での開催を認めたのではないのか。
直前になってイチャモンをつけるようなやり方は、好ましいとは思えない。

中国政府によるチベット弾圧に対して、特に欧米各国の政府やマスコミ、世論が熱くなっているようだが、我が国としては尻馬にのって、あまり軽々に動かない方が良いと思う。
一つには、チベット問題は中国の内政問題であり、中国の国民自身が決めることだ。小数民族問題や人種問題というのは、多かれ少なかれどこの国にも存在する。
二つ目は、チベットの独立問題をどう考えるかという点だ。
中国には漢族以外に、55の少数民族が存在する。仮にチベットの独立が実現したとして、それが引き金となって中国国内が群雄割拠の状態になり、少国が次々と分離独立を果たした場合、それが果たして日本にとってハッピーな結果になるかどうか、疑問があるからだ。
中国が旧ユーゴのようになれば、隣国である我が国に影響が出るのは必至であろう。対岸の火事を楽しんでいたら、こっちに火の粉が降りかかってきたという事にならぬよう、ここは慎重を期すべきと考える。

話はチョットかわるが、3月22日に台湾の総統選挙が行われた。私はこの選挙には大きな関心があった。オバマかヒラリーかということより、こちらの選挙の方がよほど重要だったと思う。
結果は国民党が勝利し、8年ぶりに政権に復帰した。
中国の内戦に破れ、大陸から逃れてきた蒋介石ら国民党が勝手に政府を作り、銃剣で台湾人を支配してきた歴史をふりかえると、民主化に逆行するのではなかろうかという危惧を持っている。国民党はルーツからして親中国であり、総統に選ばれた馬英九氏が選挙中、チベット暴動での当局による鎮圧を「横暴」と非難したり、北京五輪ボイコットの可能性にも言及したが、所詮は選挙用のポーズだったのではなかろうか。
民進党の下野により、少なくとも台湾が独立国として国連に加盟する道は、大きく遠のいたことだけは確かだろう。この点はとても残念に思っている。

中国でのチベット騒動、台湾の総統選挙での国民党の勝利は、これからの日本の平和と安全に影響が出てくる可能性があり、注視する必要があるだろう。

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2008/03/22

「産経」の提灯持ち記事

Bush9【バース党独裁、スンニ派主流のフセイン政権は湾岸戦争で敗退後も国連安全保障理事会の度重なる決議を無視し、大量破壊兵器の廃棄検証義務を履行しなかった。フセイン政権の化学兵器による国内クルド人の5000人虐殺(88年)も取りざたされていた。前述の米軍報告書も、フセイン政権が体制維持のために自爆テロなどの訓練を行い、国内外のテロ活動を支援したと明記している。
何よりおぞましいのは、自分に逆らう政治家を名指しし、直ちに銃殺刑を執行するようなサダム・フセインの恐怖政治である。このような独裁者と無法国家の打倒に意味がなかったとはいえない。】

引用した記事はアメリカの新聞ではありません。レッキとした日本の新聞、アメリカの「幇間(おタイコ)」産経新聞の、イラク開戦5周年に関する主張の一部です。
「世界の平和を守る」ために戦うアメリカですか。ウルトラマンじゃあるまいし。今時こんなことを信じているノー天気ぶり。ブッシュ大統領が読めば泣いて喜び、ネオコンが裸足で駆け出しそうな論評です。

世界的に見れば、反対勢力を弾圧して、強圧的な政治体制をしいている国など、掃いて捨てるほどあります。中東諸国を見ても、アメリカの友好国サウディ・アラビアなど独裁の最たるものだし、いわゆる国際テロ組織のメンバーもこの国の出身者が多いのは、周知の通りです。
核兵器の保有を宣言し、しかも日本やアメリカを標的にしていると公言していた北朝鮮に、なぜアメリカは手を差しのべたのでしょう。
なぜイラク戦争だったんでしょうか。
理由はただ一つ、イラク戦争がアメリカの国益にかなうから、それだけです。

今も昔も、戦争の目的は資源の獲得であり、「大義」などというのはどうにでもこじつけられます。
開戦以来5年間で、イラク国民の死者はおよそ9万人とされていますが、これは正確な数字とは言えず、実際の被害はこの数字を大幅に上回ると推定されます。過去の戦争でも、やられた側の被害というのは、その時点では完全に把握できないからです。日本だって原爆を落とされた直後は、「被害軽微」でした。
米兵の死者は約4千人、こちらの方は正確な数でしょう。イラクに派遣される前の軍事訓練で、「その女を殺せ、その子どもを殺せ、殺せ、殺せ、全員殺せ!」を叫ばされ、遠い戦地に赴いて死んでいった米国の若者もまた犠牲者といえるでしょう。
産経新聞の主張で、フセイン政権がクルド人5千人を殺害したと非難していますが、それならブッシュ政権がイラク国民を9万人殺したことは正当化されるのでしょうか。

産経新聞が主張する「独裁者と無法国家の打倒」が事実であれば、イラクはさぞかし平和で民主的な国になった筈なんですが。
事実は宗派間の対立が激化し、お互いが報復のための殺戮をし合うという最悪な事態に陥っています。
さらに、犬猿の仲であった隣国のイランと関係が修復され、遂にはイランのアフマディネジャド大統領がイラクを訪問するまでになりました。ブッシュさん、「悪の枢軸」同士が手を結びそうですよ。

産経新聞へ、アメリカの提灯持ちもいい加減にしたらどうですか。

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2008/03/21

刑法39条の廃止を

Kaorin2最近行われた刑事裁判で、被告の心神喪失による責任能力を問う裁判が2件あった。
一つは東京地裁で審理中の、夫を殺害、遺体を切断したとして起訴された三橋歌織被告の公判において、精神鑑定を行った医師二人(検察側、弁護側)が、ともに「心神喪失の状態にあった」との見解を示したものだ。このまま行けば、被告の刑事責任能力を問えないということで、無罪になる可能性が高まった。
三橋歌織被告が、犯行時に行動を制御できなかった、あるいは朦朧とした意識障害の状態であったとの所見である。
もう1件は岐阜地裁で、2006年6月6日に車の強奪や当て逃げを繰り返し、女性3人に重軽傷を負わせなどの罪で起訴されたイラン人・ジャムシッド・モハマディ被告の裁判の判決で、覚せい剤使用後に及んだ強盗などは、「覚せい剤の影響で心神喪失の状態にあった」と無罪を言い渡したものだ(不法残留などは有罪)。

被告の心神喪失及び心神耗弱について、刑法は次の通り定めている。
第39条 心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

ではその定義はどうなっているのだろうか。
【心神喪失】精神の障害により事の是非善悪を弁識する能力(事理弁識能力)又はそれに従って行動する能力(行動制御能力)が失われた状態をいう。
【心神耗弱】精神の障害により事の是非善悪を弁識する能力(事理弁識能力)又はそれに従って行動する能力(行動制御能力)が著しく減退している状態をいう。
つまり、犯行時における被告の責任能力を精神科医が判断するわけで、客観的な尺度があるわけではない。裁判でも、検察側と弁護側の鑑定が真っ向から対立することも珍しくないのは、判断があくまで医師の主観によるせいであろう。

私自身、あるいは私の周囲を眺めても、完全に正常な人間などいないのではないかと思う。誰もが皆、少しは異常な部分を持っている。問題はその程度がどうかということであり、どこかで線引きをすることになる。
完全に正常なものをゼロ、完全に異常なものを100とすれば、全ての人はこの線上のどこかに位置している。仮に、そのレベルが69以下なら正常、70~89なら心神耗弱、90以上なら心神喪失と、大まかにいえばそういうことになるのだろう。
凶悪犯罪の場合は、正常と判断されれば死刑、異常と判断されれば無罪となることになり、正に「板こ1枚下は地獄」の世界である。

もう一つ考えなければならないのは、殺人や強盗傷害のような凶悪事件を起こす際の人間の心理状態である。私は経験が無いので断定は出来ないが、恐らく異常な心理状態になっていることが多いのではなかろうか。何であんな事をしてしまったのか、本人が後になって考えても理解できない、あるいは夢中でよく覚えていないというのが、多くの犯罪者に共通しているのではないだろうか。
三橋歌織被告の犯罪にしても、犯行時に異常な精神状態だったであろうことは、素人の私でも推測はできる。普段からそれほど重度の精神障害であったなら、普通の日常生活は送れなかった筈だ。
それを犯行の時には責任能力を問えず無罪だというのであれば、それは被害者の遺族でなくとも納得がいくものではない。

岐阜のジャムシッド・モハマディ被告のケースは、もっと極端である。つまり自ら覚せい剤を使用していたにも拘らず、それにより心神喪失となり無罪になっている。
これでは、交通事故で飲酒運転の方が罪が軽くなるようなもので、極めて不合理である。
過去の判例では、アルコールの大量摂取や薬物などで故意に心神喪失に陥った場合、刑法第39条1項「心神喪失者の行為は、罰しない。」は適用されないのが通例であり、不当判決ではなかろうか。
もしこうした理屈が通るなら、犯行前に覚せい剤を使えば、全て無罪になってしまう。

刑法39条の精神は、重度の精神障害者を救済する目的で作られたものではないのか。
それを犯行時の精神状態や、薬物による意識障害にまで拡大解釈するのは、法の精神を捻じ曲げていると考える。
無罪とすべき心神喪失についてはもっと厳密な定義が必要だろうし、それが難しいのであれば刑法39条を廃止し、刑法66条の量刑により処理すれば問題がないと思われるが、どうだろうか。
(酌量減軽)
第66条 犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる。

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2008/03/10

「ガソリン」がコンパニオンに化ける

Fuyushiba「道路特定財源のムダ使いが問題になってるね」「ガソリンだけに”油”水の如く使ったさ」。
正式には「揮発油税及び地方道路税(これも国税)」、ひとよんで「ガソリン税」。なにせ、国民がガソリン1リットル使うごとに今の暫定税率では、
【揮発油税48.6円+地方道路税5.2円】
が政府のフトコロに入ってくるのだから、これはコタエラレナイ。
金はジャブジャブ入ってくるけど、そんなに道路は造ってもしょうがない。その結果資金がダブツイテきた。それなら足りなくて困っている所へ予算に廻してやれば良いものを、これは「特定財源」だからヨソにはあげられない。
かくして、
・公共交通機関のインフラ整備
・鉄道との立体交差
・幹線道路の光ファイバー網整備
・まちづくり総合支援
・ETC車載器リース制度
・駐車場への貸付金、
・ミュージカルやCDの制作
・カラオケセットやアロマテラピー器具の購入
などなど、大盤振る舞いとなった。

これらも氷山の一角だろう。表に出せないお金に横流ししていることは容易に想像できる。「特定財源」だが「使途自由」なのだからワケが判らない。
その一つに、国交省所管の財団法人「公共用地補償機構」職員の大名旅行がある。1泊2日で一人8~9万円費用をかけているとしたら、一部の元職員が白状しているようにコンパニオン代でしょうな。宴会が終わって延長にすれば、数万円くらい直ぐにすっ飛ぶ。
コンパニオン代はホテル経由で支払われるため、宿泊代の中にコミコミになるので、領収書だけでは分からない。これが民間企業なら上限が決まっているので、超過分は自己負担になってしまうが、国交省関係は青天井なんだろう。
まあ想像だけど、宴会はこんな具合だったんだろうね。

「オー、こりゃまたカワイ子ちゃんのお揃いだね。幹事デカシタ。さあ一人はこっち、ボクのお隣よ。名前は?萌チャン! いい名前だね、じゃぁ今夜は萌チャンとモエ~なんてね。キミ、胸大きいね、身体細いのに。サイズ当ててみようか。エート、Eか,Fだなきっと。エッ、Gカップ! 中味ちゃんとつまってるんだろうね。ちょっとカクニン。あ、ダメですか。普段は何してるの? 女優の卵? そう、どおりでカワイイと思ったよ。TVは? 先週の“火サス” に、出てた? ああ、そう。あれ、ボク毎週見てるんだけど、萌ちゃん出てたかなぁ。水死体の役? アー、それじゃ気がつかないや。
幹事~、せっかくカワイ子チャンが来てるんだから、何か面白いことやれよ。そうだ、野球拳なんかいいんじゃない。ジャンケンで負けたら1枚づつ脱いでいくっていう、アレよ。じゃあ萌チャンと、相手は山田、お前やれ。いいか上司の命令であるぞ、必ず勝てよ。審判はオレがやろう。
♪野球ゥすゥるなら ・・・ アウト セーフ ヨヨイノヨイ♪(くり返し)
こら山田、お前負けてばかりいるじゃねえか。お前の全裸見てもしょうがねえんだよ。萌チャンなんか、靴下しか脱いでねえじゃないか。ダメだ、こりゃ。もうヤメヤメ。ここの1階にクラブがあったよな。じゃあ、これから二次会だ。カラオケで盛り上がろうぜ。萌チャンたちも一緒だぞ!」

故事に「小人玉(たま)を懐(いだ)いて罪有り」。こういう連中に余分な金を持たすと、ロクな事をしないという見本だ。
ガソリン税などさっさと一般財源化して、道路建設を含め公正な予算配分をすべきだろう。

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2008/02/13

「ソープランド」が支える海外取引

Bridgestone2月12日にブリヂストンが、海外との取引でワイロを提供していたことを発表しました。
同社によれば、不正支出額は、2003年以降の取引約20件で、計約1億5000万円に上る疑いがあり、不正競争防止法違反(外国公務員への利益供与)の可能性があるとして、東京地検に調査内容を報告しました。
主に中南米や東南アジアでの海外公共調達事業を舞台に、手口としては、海外子会社を通じて現地のエージェントに支払う手数料に売上額の数%を加算して支払い、上乗せ分はエージェントから外国政府や公的機関の幹部に渡されていたというものです。

これが全額であるかどうかは別として、先ずはブリヂストン社が自らワイロの存在を認め、公表したことは評価できます。
サラリーマン現役時代に、海外のプラント輸出の末端でお手伝いをしたササヤカナ経験からすると、外国の公共事業やODAガラミで海外の案件を受注する際に、ワイロに関与したことが無いという日本企業は、先ず皆無でしょう。直接手出しはしなくとも、商社など代理店を使って、外国の政治家や高級官僚にワイロを渡すのは、むしろ常識だったのではないでしょうか。
この辺りの事情は、大手総合商社やスーパーゼネコンが一番詳しいので、興味にある方は問い合わせてみたらいかが。

受注活動に関連して外国の要人が来日すれば、連日お高い料理店などで接待し、高級ソープランドにご案内する、これがお定まりのコースだったのでは。
いわゆる「飲ませて抱かせて握らせる」という、接待の古典的な手法です。
外国の好事家の間では我が国のソープランドは有名らしく、ソープに行くのが楽しみで日本に来る要人も少なくないと聞きました。
警察は思い出したように時々手入れをしていますが、こうした高級ソープを対象にしていないのは、その辺りの事情を考慮しているのでしょう。
正にソープランドが、日本経済を陰で支えていると言えます。

ワイロの話は、何も外国の例をひくまでも無く、国内の特に公共工事においても常識的なことです。もっとも政治家に渡す場合はワイロとは言わず、「政治献金」と称します。それでも時には「裏金」や「ウラ献金」もありますから、こちらは純粋なワイロになります。もちろん相手先は、政治家に限っているわけではありませんが。
仮に1億円を捻出する場合、分担金がブレークダウンされて、下請けや資材納入各社に金額が提示されます。この場合、値引きという形で処理できるため、不正な支出が全く表に出てこないという利点があります。

かくして国の内外を問わず、公共工事に関わった全ての人がハッピーになります。メデタシメデタシ。
不幸なのは、最終的に税金という形で余分にお金を払っている国民です。でも、そういう仕組みを作った政治家を選んだのもまた国民ですから、これは「自己責任」ですかね。

今回のブリヂストン社の不正支出公表は、ワイロ防止に一石を投ずることになるでしょう。

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2008/01/24

経済は「川上」支配の時代へ

Tosho昨年末に今年の経済を予測する記事“「良いお年を」と言いたいとこですが・・・”を掲載しましたが、年明けの世界同時株安などの状況を見ると、不幸にも予想が的中しそうな気配になってきました。
その昔「アメリカがクシャミすると日本が風邪を引く」と言われたものですが、この経済構造は全く変わっておらず、サブプライムローンに端を発した米国の景気後退が、今後ボディーブローのように我が国の経済に打撃を与えるでしょう。
何より私たちの生活にとって、景気後退と物価上昇が同時に進行する「スタグフレーション」が大いに気になるところです。

物価の値上がりの要因ですが、次の点が上げられます。
①化石燃料に代表される資源の枯渇を背景に、今後も原材料の価格が上昇する。
②メーカーのコストダウンもそろそろ限界に近付いていて、原材料高を製品価格に転嫁せざるを得ない。
③中国の「元」の実勢レートがあまりに低すぎることが問題化しており、「元」の為替レート切り上げ→輸出価格の上昇を招くことになる。

原油価格の高騰を背景に、昨年秋から国内各メーカーがいっせいに販売価格の引き上げを発表しましたが、年末年始を挟んで値上げが浸透してきたようです。
周囲のスーパーでも、年明けにカップ麺が実勢価格で1個20-30円値上げしました。これからも食料品を中心として物価値上げが続くでしょう。
価格破壊を担ってきた中国からの輸入品ですが、北京オリンピック終了後に中国「元」の切り上げが日程に上るようになれば、日本への輸出価格も上げざるを得ない。
今後、価格上昇圧力は上がる事はあっても、下がる要因は一つも無い(極端な円高が起きない限り)でしょうから、庶民の生活は苦しくなる一方です。

かつては、物の価格は「川下」が握っていました。消費者に近い企業が価格を決め、原材料納入業者に対して一方的に納入価格を押し付けてきました。
国際的に見ても、永らく少数の先進国が潤い、開発途上国が多数を占める資源国が貧しい状態に置かれてきました。
この構図に変化が起きつつあり、これからは資源を持つ国の発言力が強まって経済的にも豊かとなり、その分先進国のウマミが失なわれてくる、そういう時代に移行しそうな予感がします。
我が国の外交方針も、資源の安定的確保に大きく舵を切る必要があると思われます。

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2008/01/03

諸悪ノ根源ハ「小沢一郎」ニアリ

Ozawa1990年代に権力の中枢にいた小沢一郎が、自民党を出て新生党を結成した真の狙いは、今日に至るまで明白になっていない。
一つだけはっきりしているには、当時「政治改革」を標榜していたことだけである。
小沢が目指した「政治改革」とは、
①衆院選挙における小選挙区制の導入により、政権交代が可能な二大政党制を目指す
②政治腐敗の温床となっている企業・団体からの献金を廃止し、政党活動費用を税金でまかなう「政党交付金(政党助成金)」制度を作る
の2点に集約される。

小沢一郎は細川、羽田両内閣で主導権を握り、1993年に衆院に小選挙区(比例代表並立)制の導入、1994年には政党助成法を成立させる。
ここに小沢の念願であった「政治改革」が実施されたわけである。
しかしこうした制度改正により、本当に日本の政治は良くなったのだろうか。

議会制民主主義の基本は代議員制であり、国民の意思ができるだけ議会に公正に反映される事が望ましい。処が定数1名の小選挙区が大勢を占める現在の衆院選では、多数となった一つの政党の主張のみが議会に反映され、他の少数意見は切り捨てられることになる。
現にこの選挙制度が繰り返される中で、衆院の構成は自民党と民主党に集約され、その他の少数政党の大半は衰退又は消滅の道を歩んでいる。

もう一つの政党助成金制度であるが、政党の活動費に税金を投入するという世界でも例が無いと思われる悪法である。
政党の活動資金は、党員や支持者からの個人献金と、政党自身が行う事業によりまかなうべきであり、国家権力から自由であるべき政党が、政府から資金を貰うなどという事は自殺行為に等しい。
それでも当初の約束通り企業献金が廃止され、政治の腐敗が無くなれば未だ評価はできる。しかし現実は全く異なり、相変わらず企業や団体からの献金は続けられ、政治の腐敗は一向に改まらない。

この制度が発足した1995年度から2008年度までに各政党(日本共産党は受け取りを拒否しているため交付されていない)に交付された総額は実に3756億円に達している。ドブに捨てたも同然である。
この内、離合集散により消え去った政党に対して交付された金額は578億円であり、これらの金の行方にさまざまな黒いウワサが飛び交っているのはご存知の通り。
政党助成金制度は政治を浄化するどころか、ますます腐敗に拍車をかけている。百害あって一利なし、直ちに廃止すべきである。

小沢一郎が目指した「政治改革」は結局のところ、どちらがどちらだか分らないような「二大国営政党」を誕生させる一方、政治の腐敗は継続するという結果を導いた。
余談だが、小泉元総理は「民でできることは民で」というスローガンの下で「改革」を標榜したが、5年間の任期中に政党の民営化を口に出すことは一度も無かった。国会議員の既得権には、一切手を付けようとしなかった。その気にさえなれば、明日からでも実行できる政策であったにも拘らずである。
この1点をもってしても、小泉「改革」がニセモノであったと断言できる。

それでは政権交代可能な二大政党ができて、小沢一郎は何をしようとしているのか。
一つは社民党の傘下の労組に対して、社民党が民主党に合流するよう働きかける要請を行っている。
既に国民新党とは共同会派を作ることが合意されており、共産党を除く少数野党は民主党に一本化されようとしている。
その先にあるのが「大連立」構想だ。

自民党と、一本化された民主党とが「大連立」を組めば、公明党と合わせて議会の95%以上が与党ということになる。もし共産党が議席を失えば、100%与党も可能になる。
憲政史上例の無い「二党独裁政治」が誕生することになる。
今後の選挙で自民党が勝とうと民主党が勝とうと、オール与党であれば政権交代は起こらず、政局は安定する。財界が歓迎するのも当然である。
同時に、オール与党の「大連立政権」が誕生したならば、日本の政治はどのようになって行くのだろうか。
①全ての政策は与党内の協議で決まってしまうため、議会が形骸化する
②オール与党になればチェック機能が失われ、不正がますます横行する
③選挙での選択肢が狭められ、投票率の低下と国民の政治離れに拍車がかかる

小沢一郎が標榜した「政治改革」、即ち二大政党制と政治腐敗防止の行き着く先は、二大国営政党によるオール与党体制、早く言えば「オール自民党化」である。
1990年代になぜ小沢一郎が自民党を離れ、対抗する政党を創っては壊してきたか、その狙いがようやく見えてきつつある。
一人の男の野望のために、国会を死なせてはいけない。
日本の議会制民主主義にとって「失われた10年」にならぬよう、私たち国民は賢明な選択をする必要があるだろう。

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2007/12/31

「良いお年を」と言いたいとこですが・・・

いよいよ2007年も大晦日を迎えました。先ずは、この1年当ブログをご愛読頂きましたことに感謝いたします。
本来であればここで「それでは皆様、良いお年を。」と言いたい所ですが、来年2008年が果たして良い年となるか大いに不安があります。

その一つは経済の先行きです。
日本の株式市場はこの1年間で11%以上値下がり(日経平均株価)しましたが、これは5年ぶりのことであり、世界の主な市場の中でも日本の一人負けという状況です。
確かに米国のサブプライムローン問題が株価低迷の一つの原因にはなりましたが、サブプライムローンの影響に関しては本来、我が国は軽微でした。
それにも拘らず株価が下げたということは、経済に対する株価の先行指標としての役割を考慮すると、日本経済の先行きに不安が生じているのではないでしょうか。
日本経済はここ数年、緩やかながらも着実に回復してきましたが、どうもこの先は楽観できないと思われます。

もう一つの不安材料は、原油価格の高止まりによる物価値上げです。
加えて環境を守るという謳い文句で進めてきたバイオ燃料が逆に環境を破壊し、穀物の価格を押し上げるという皮肉な結果を招きました。
原油と穀物の価格上昇は、食料品を中心に生活必需品の値上がりを招くことは必至です。
つまり来年は、不況下の物価値上げという最悪のシナリオも起こり得るわけです。

更に、来年は総選挙が予想されていますが、恐らく選挙が終わると早々に消費税値上げが打ち出されるでしょう。政府は消費税を上げたくてウズウズしていますので、選挙終了後のタイミングを図っているのは間違いありません。
縁起でもないとお叱りを受けるかも知れませんが、庶民の生活にとって何一つ良い事が起きそうにないというのが、来年の予測です。

そうした予測が見事に外れることを祈念しまして、それでは皆様、良いお年をお迎え下さい!

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2007/12/21

「石破防衛大臣」のノー天気

Ishiba_shigeru新聞を見ながら妻に「舛添大臣は『ヤルヤル詐欺』なんだって」と話しかけたら、「あんたと一緒!」と言われてしまった。どういう意味だろうか?
閑話休題。
石破茂防衛相は12月20日午前の記者会見で、UFOが日本に来襲した場合に、自衛隊としてどう対処するかという質問に対し、「防衛省として取り組むことはないが、わたし自身としてどうなるのかは考えたい」と答え、法制面の研究に個人的に取り組む考えを明らかにした。
また石破氏は「(UFOが)存在しないと断定できる根拠はない」と異を唱えた上で、「いろいろな攻撃を仕掛けるのなら防衛出動だが、『地球の皆さん仲良くしよう』と言えば急迫不正の武力攻撃ではない」「ゴジラがやってきたら、(破壊行為をしても)天変地異のたぐいだから災害派遣だ。モスラも大体同様だ」と語った。
20日には自衛隊制服組トップの斎藤隆統合幕僚長が定例会見で、「大きな宇宙の歴史の中で考えれば、どこかにわれわれと同じような高度な文明が存在するのは確率的にはあり得ると思う」と語っている。

大臣や省庁の幹部の会見だからといって、常に四角四面でいろというつもりはない。ユーモアやジョークも結構だ。しかし時と場合によるのであって、ただ今の防衛省の状況から見れば、UFOがどうのゴジラがどうの言ってる場合かと言いたい。
それでなくとも汚職事件で大きく揺らいでいる中、13日にはイージス艦の機密漏洩で、横須賀基地所属の松内純隆三佐が秘密保護法違反容疑で神奈川県警に逮捕された。県警は引き続き、漏洩に係わった他の海上自衛隊幹部や下士官らも近く書類送検する方針だ。
防衛省が上から下までタガが緩んでいる証拠である。

石破茂防衛大臣の日頃の言動を見ると、防衛汚職事件にしてもまるで他人事で、防衛省の最高責任者としての自覚に欠ける。本人としては久間、額賀の二人の元大臣(長官)と違って、疑惑の渦中にいるわけではないとタカを括っているのだろうが、直属の部下だった守屋前次官の不祥事を他人事のようにふるまって貰っては困るのだ。
12月18日の守屋、宮崎容疑者の再逮捕で、検察の今後の捜査は政界ルート、つまり防衛予算を食い物のしてきた防衛族議員への捜査の行方が、今後の焦点になってきた。
検察が腰砕けにさえならなければ、防衛汚職の捜査は、むしろこれからが本番を迎えることになる。
迎撃ミサイル実験の成功ぐらいで、浮かれている場合じゃないのだ。

守屋容疑者の国会での証言は、その殆んどが虚偽であったことが明らかになった。
防衛省として問題にすべきは「UFO」ではなく、「USO」である。

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2007/12/19

「死刑執行停止」国連決議の支離滅裂

Kokuren国連総会は12月18日、死刑存続に「深刻な懸念」を表明し、執行を一時停止するよう加盟国に求める決議案を賛成104、反対54、棄権29で採択しました。総会では1970年代に死刑制度廃止を望ましいとする決議が、2度にわたって採択されていますが、執行停止を求める総会決議は初めてです。この決議に対して、日本や中国などは反対しました。なおこの総会決議には拘束力はありません。

犯罪に対してどのような刑罰を課すか、どのように執行するかは各国の国内法で定められており、それぞれの国の歴史、文化、慣習、法制度、宗教などが反映されています。国によって刑の種類が異なるのは当然であり、全世界一律を求める事に元々無理があります。
死刑を廃止した国に死刑制度の復活を求めることも誤りだし、死刑廃止国が他国に死刑制度の廃止を求めることも間違っています。
今回の「死刑執行停止」国連総会決議は、国連の使命を逸脱していると思います。

死刑執行の「一時」停止という要求も理解に苦しみます。「一時」とは一体いつからいつまでを指すのでしょうか。決議の前提に死刑制度の廃止が置かれている以上、事実上の永久停止を求めたものと解釈せざるを得ません。
もしこの決議通り実行すると仮定しますと、死刑が確定した時点で自動的に執行停止が決まることになります。

死刑の執行停止は刑事訴訟法第479条で、次のように定めています。
【第479条】 死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によって執行を停止する。
2 死刑の言渡を受けた女子が懐胎しているときは、法務大臣の命令によって執行を停止する。
(以下略)
一方自由刑の執行停止については、同480条および482条で、次のように定めています。
【第480条】 懲役、禁錮又は拘留の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、刑の言渡をした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡を受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によって、その状態が回復するまで執行を停止する。
【第482条】 懲役、禁錮又は拘留の言渡を受けた者について左の事由があるときは、刑の言渡をした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡を受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によって執行を停止することができる。
1.刑の執行によって、著しく健康を害するとき、又は生命を保つことのできない虞があるとき。
2.年齢70年以上であるとき。
3.受胎後150日以上であるとき。
4.出産後60日を経過しないとき。
5.刑の執行によって回復することのできない不利益を生ずる虞があるとき。
6.祖父母又は父母が年齢70年以上又は重病若しくは不具で、他にこれを保護する親族がないとき。
7.子又は孫が幼年で、他にこれを保護する親族がないとき。
8.その他重大な事由があるとき。

現在の法律では、心神喪失や妊娠、重病などの特別の理由があるときのみ、刑の執行が一時的に停止されます。
もし死刑囚のみが自動的に刑の執行を停止されるならば、他の自由刑の受刑者の執行停止に比べ、著しくバランスを欠くことになります。
もう一つ、執行停止後の措置ですが、自由刑の場合は同481条で次のように定められています。
【第481条】 前条の規定により刑の執行を停止した場合には、検察官は、刑の言渡を受けた者を監護義務者又は地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入れさせなければならない。
(以下略)
仮に死刑囚の執行停止も同じ措置になるとしたら、無期または有期刑の受刑者より死刑囚の方が優位な扱いとなり、到底受け入れられないものとなります。

また執行停止された死刑囚が本人が死亡するまで拘置されるとしたら、実質的に終身刑と変わらなくなります。
死刑が残虐だと言いますが、それでは死ぬまで刑務所に入れておくことは残酷ではないのでしょうか。
どちらを望むかは死生観など個々人の哲学や価値観よりますし、もし私がその立場に立たされるならば、死刑執行を選びます。

このように死刑制度がある国では、執行停止は法体系の混乱を招くでしょうから、我が国のように反対するのは当然のことです。
一方既に死刑が廃止になっている国に対しては、この決議は何の意味も持ちません。
一口にいって、無意味な決議だったと言えます。

私は究極的には死刑制度をなくしたいと願っています。死刑になるような凶悪な犯罪が起きないような社会、安心安全な社会を望んでいます。但し現在の死刑廃止論には組しません。
廃止論の主張でよく引き合いに出されるのが、先進国で廃止した国が多いという理論です。
しかし良く見ると、廃止国の多くがキリスト教国、あるいはキリスト教の影響が強い国である(例外はあるが)ことが分かります。
死刑を禁止する教義を持つ人が、一方でイラクやアフガニスタンにおいて、無辜の民を殺戮しているというのは、どう説明するつもりなのでしょうか。
私には理解不能です。

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2007/12/17

「ウソ弁」橋下徹の府知事選出馬の憂鬱

Hasimoto_tooru2「ウソつきは政治家の始まり」という格言からすれば、出馬は2万%ないと断言して大阪府知事選に立候補した橋下徹弁護士は、その点だけは立派な素質を持って