たった25年前のこと
昨日、娘から聞いた話。
娘は25年前に第一子を妊娠し、会社に出産後も仕事を続けたいと申し出た。
人事部から呼び出され、どうして辞めないのか訊かれ、夫が失業中なので仕事を続けざるを得ないと説明した。そうとでも言わないと会社は納得しなかったのだ。
続いて、子どもが病気になったらどうするつもりかと訊かれ、近くに母親がいるので面倒を見て貰えるからと答えた。
そこで会社は渋々仕事を続けることを認めた。
娘と同期入社の女性社員は、当時結婚や妊娠を機に全員が退職していたという時代だった。娘は、会社で出産後に仕事を続けた最初の女性社員となった。
出産後8週間で出社したが、その日からフルタイムで働く。しばらくは定時で退社していると、残業しないのかと非難された。
周囲から、子育てしながら仕事は大変でしょうと声をかけてくれる社員もいたが、部長はこいつは子どもを産んだだけで育てていのは母親だと言われた。
今なら、パワハラ、セクハラで問題になるところだ。
正に隔世の感がある。
25年は個人でみれば四半世紀だが、人間の歩みにとっては一瞬だ。
先進国が、しばしば中東やアフリカなどに対して批判を行っているが、国の歩みは異なることを理解する必要がある。
ミャンマー軍事政権が国民を虐殺しているような事態を批判するのは当然だが、他国の伝統や風習を批判するのは慎重であらねばならぬ。
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